高断熱住宅が、あなたの健康寿命を守る可能性。
住宅の断熱性能が、暮らしと健康に与える影響
――最新データが示す「健康損失の違い」とは
私たちの住まいは、単に「寒さをしのぐ場」ではありません。
そこには、日々の暮らしの質、生活の安心感、そして健康そのものが関わっています。
このたび、みずほリサーチ&テクノロジーズと住環境研究所による共同研究で、
住宅の断熱性能が健康に与える影響についての検証結果が公表されました。
この研究は、断熱性能の高い住宅と低い住宅に住んだ場合とで、
「健康損失期間(DALY)」という指標を比較したものです。
目次
「DALY(障害調整生存年)」とは?
「DALY」とは、
病気や障害によって失われる健康な時間の長さを示す指標です。
たとえば病気や障害によってQOL(生活の質)が損なわれる期間を、
健康な状態で過ごせるべき時間として数値化します。
この指標を使うことで、
病気や環境が“どれだけ健康に影響を与えているか”を比較できるのです。
高断熱住宅では、病気による損失時間が減る可能性

研究結果の中心的な発見は次のとおりです。
高断熱住宅に住むことで、脳血管系疾患による健康損失期間が約17%減る可能性が示されました。
これは、断熱等性能等級3相当(低断熱)と比べて、
断熱等性能等級5〜7相当(高断熱)の住宅に住んだ場合に、
25歳以上の国民の健康損失が明らかに少なくなるという推計です。
さらに注目すべきは、
年齢層が上がるほどその効果が大きくなる傾向が見られたことです。
特に50代・60代では効果が大きいというデータも示されています。
なぜ断熱性能が健康に影響するのか?
断熱性能が高い家というのは、
単に暖かい家というだけではありません。
高断熱住宅は、
-
室内の温度差が小さい
-
空間が安定した温度に保たれる
-
冬でも足元が冷えにくい
といった特徴があります。
一方、低断熱住宅では、
-
寒暖差が大きくなる
-
冬は足元が極端に冷える
-
居室とトイレ・脱衣所で温度差が大きい
ということが起きやすく、
それが健康に関わるリスクを高めると考えられています。
たとえば、寒暖差による血圧の変動は、
脳血管疾患や心臓血管疾患のリスク要因として知られています。
高断熱住宅はこのリスクを抑え、健康への負担を減らす可能性があるのです。
「普通の家」と「本当に快適な家」の違いー見えない“性能”が、暮らしの価値を変える
50代・60代にとっての意味
陶彩館のお客様である50代・60代の方々にとって、
この研究結果は特に重要です。
年齢が上がると、
-
体温調節が難しくなる
-
冬の冷えが体に堪える
-
日常の寒暖差の影響が大きくなる
といった現実があります。
そのような中、
住宅の基礎性能である「断熱性能」が、
健康の損失期間を減らす可能性があるというのは、
単に快適さではなく、暮らしの基盤そのものに直結する話です。
住宅の性能は「健康への投資」
多くの人が住宅を検討するときに注目するのは、
-
間取り
-
デザイン
-
価格
という点です。
もちろんこれらも大切ですが、
この最新の研究は、
「住宅の断熱性能は健康にも影響する」という事実を示しました。
高断熱住宅は、
-
光熱費の負担を抑える
-
室内の温度差を小さくする
-
健康リスクを減らす可能性がある
という価値があり、
これは“医療への投資”とも言えます。
研究者たちはこの数値的なエビデンスを、
住環境と健康に関する政策や社会全体の価値評価に役立てることを目指していると述べています。
「暖かい」だけではない快適さ
断熱性能が高い家は、
例えば冬の朝でも、
-
換気のために窓を開けてもすぐに冷えない
-
トイレや脱衣所との温度差が少ない
-
足元が冷えず、体の負担が少ない
-
夜中のトイレも躊躇しない
といった“日常の安心感”を生みます。
これは年齢を重ねるほど価値が上がる快適さです。
陶彩館が長年訴えてきたのは、
「寒さを我慢しない住まいが、健康寿命を守る」 ということ。
今回の研究結果は、その根拠を裏付ける大きな一歩と言えます。
和歌山の寒い家が健康を損なう理由──シニア世代が知っておきたい断熱の話
まとめ:住まいは健康の土台
私たちは“住まいをつくる”とき、
ただデザインや予算のことだけを考えがちです。
でも、
最新のデータは教えてくれています。
住まいの性能そのものが、
私たちの健康と暮らしの質を支えている。
高断熱住宅は初期費用が高くなるかもしれません。
けれど、その性能は、
日々の暮らしと健康に確かな影響を与える可能性があります。
これから家づくりやリフォームを考えるなら、
暖かさだけでなく“健康への影響”という視点を持つことが、
これまで以上に重要になってきています。